こんにちは。
本日は、1989年に発売された『都市とモードのビデオノート』の話。
東京の山本 耀司 氏
パリのYohji Yamamoto
『ベルリン・天使の詩』や『パリ、テキサス』で世界的に知られているヴィム・ヴェンダース監督がパリ・東京と2か国に渡り追ったドキュメンタリー作品。
1984年 春夏コレクションの準備をするアトリエでの映像。
インタビュー形式の対話や、コレクション制作の裏側まで追っております。
山本 耀司氏
『僕は、初めすごく恐ろしかった。自分という存在がスクリーンに拡大されて、分析されて見せられることに。しかもこういう偉大な作家の手になるのだから、どういうふうに解剖されるのか恐ろしかった。』– 書籍 : モードの記録 –
山本 耀司氏
『彼(ヴィム・ヴェンダース)が書いて、彼が撮って。僕との会話場面も彼が質問しながら全部ぶっつけ本番です。』– 書籍 : モードの記録 –
二人が分かり合える言葉は英語。
英語で喋り、難しい質問には日本語で答えております。
日本映画監督の小津安二郎の作品に多大な影響を受けたヴィム・ヴェンダース監督ならではの視点。
ドキュメントを映し出す映像に言い知れぬ美しさを漂わせております。
『″時間″をデザインできないかと思っていました。 古着や、使い古されたものが好きだったので、本当の古着の風合いを得るには、10年待たねばならない。 木綿は生き物ですから。 それが、時間のデザインです。 ″時間″をデザインできたら、どんなに素敵でしょう。』
と、映画の中で山本 耀司氏は言いいます。
スタッフが持っているYohji Yamamotoの服は、学生時代から着続けているものも多数あります。
10年以上着ることができる、というのは市場に回るまでの
デザイン、型紙、生地選び、布地、縫製
全行程が抜かりなく、どんなに計算し尽くしていたとしても
いい風合いになり3年以上着続けることは、難しい。と、言われております。
その中で、着続けることができる服作りをする山本 耀司氏、お針子さん達の制作現場のシーンは、何度も目を奪われました。
1984年 東京・南青山にインテリアデザイナー 内田 繁 氏 が内装を手掛けたブティック『ワイズ スーパー ポジション』(現・ヨウジヤマモト 青山本店)
オープン準備に取り掛かっている貴重な映像も、ご覧いただきたいシーンです。
映し出す1980年代後半の東京の映像は、現在ある東京と本質として変わりは無いように感じます。
山本耀司の佇まいや話し方にも時の流れをあまり感じることなく観れる1本。
当初(1989年)は、VHSでの発売のみでしたが、現在はDVD化されております。
機会があれば、ぜひご覧くださいませ。
joze.
山添
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